ルターはこのガラテヤ人への手紙を受けて宗教改革を断行したと言いましたけれども、そのルターがこのガラテヤ2章の16節、17節のところで、このようなコメントをしております。「これは福音の真理である。それはまたあらゆるキリスト教教理の主要な項目でもある。あらゆる敬虔な知識はその中に含まれている。であるから、我々がこの項目を十分に理解してそれを他人に教え、絶えず彼らの頭の中に叩き込むことは極めて必要なことである。」またこうも言っています。「本当のキリスト者を実際に作るのは、この教理だからである。もし1度義認という項目が失われるなら、真のキリスト教教理のすべてが失われる。」ですからこれが福音の生命線だとルターは言っているわけです。ガラテヤ人への手紙の主要聖句とも言えるところであります。人は律法の行ないによって救われるのではなくて、割礼を受けて救われるのではなくて、また洗礼を受けて救われるのではなくて、イエスを信じる信仰だけで救われる。残念ながらプロテスタントの中にも、もはや福音主義から外れて「洗礼を受けなければ救われない。」と説いている教会があります。ルターがその現状を見たら猛烈に怒ると思います。
(メッセージより抜粋)